- ダフリとトップは同じズレの表と裏。どちらも最下点がボールの手前に来ている
- 確認は体重、ボール位置、手元の順。上から順にやらないと堂々巡りになる
- 練習場ではボールの10cmほど手前にティーを寝かせて置く。触ったら最下点が手前
- ラウンド中に出たら、短く持って体重を左に置いたまま8割で振る。直そうとしない
ダフリの次にトップが出る日
前半でダフって、50ヤードしか進まない。「今度はしっかり打ち込もう」と思って振ったら、次はボールの上っ面を叩いて低いライナー。心当たり、ありませんか。
私も長いことこれをやっていました。ダフリを嫌ってトップになり、トップを嫌ってまたダフる。行ったり来たりするだけで、その日のスコアは10打くらい平気で動きます。
この往復が起きるのは、2つのミスの出どころが同じだからです。片方だけ潰そうとすると、もう片方が顔を出す。
ボールを上げようとするのは、今日でやめてください。ダフリとトップの大半はここから始まります。
最下点というひとつの原因
クラブヘッドは円を描いて動きます。その円のいちばん低いところが最下点です。
最下点がボールの手前(自分から見て右側)に来ると、ヘッドは球より先に地面へ刺さります。これがダフリ。
では、同じズレのまま地面に刺さらなかったら何が起きるか。ヘッドはボールに届く時点ですでに上昇へ転じているので、フェース下端の刃(リーディングエッジ)が球の腹を先に叩きます。これがトップ。手前を叩いた嫌な感触が残っていて、地面を避けようと体が起き上がった日は、いっそう出やすくなります。
同じズレが、体の反応ひとつで裏返るわけです。
ディボット跡を見れば答え合わせができます。ボールがあった場所より先(目標側)の芝が飛んでいれば、最下点は合っています。手前が抉れていたら、ズレています。
すくい打ちとロフトの誤解
7番アイアンのロフトはモデルによって幅がありますが、だいたい30度前後。まっすぐ当てるだけで球が上がる角度です。自分で上げにいく必要はありません。
それでも球を拾い上げにいってしまう。右肩が落ちて、手元が体の後ろに残る。この動きが最下点をまるごと手前へ引っ張ります。いわゆるすくい打ちです。
ここで「だから上から打ち込め」と言われることがありますが、それは行き過ぎだと思っています。打ち込もうとした人が今度はヘッドを突き刺すのを、何度も見ました。持つイメージは1つで足ります。ボールの先の芝を削る。
確認する順番
体重が右足に残っていないか
インパクトで体重が右に残ると、体の中心ごと後ろに下がって最下点も後ろへ動きます。判定は簡単で、打ち終わったあと左足一本で立っていられるか。ふらつくなら残っています。
ボールを左に置きすぎていないか
球を左に置くほど、ヘッドはボールに届く前に最下点を通過します。7番アイアンならスタンス中央から、ボール半個か1個ぶん左あたり。左足かかとの前はドライバーの置き場所です。ウェッジは真ん中で構いません。
手元がヘッドより先行しているか
アドレスでグリップを左太ももの内側に置き、その関係を保ったまま振り抜きます。手首をほどいて当てにいくと、そこで最下点が手前に落ちます。
上から順に見てください。ボール位置だけ動かしても、体重が右に残ったままなら結果は変わりません。私が見てきた範囲だと、1つ目で収まってしまう人がけっこういます。
練習場でできる確認
練習場のマットは手前を叩いてもヘッドが滑ってくれるので、そこそこの当たりに化けます。同じスイングを芝でやるとザックリ。マットで気持ちよく打てている日ほど、確認を入れる価値があります。
ティーを1本、ボールの10cmほど手前に寝かせて置きます。それに触らずに球を打つ。触ったら最下点が手前です。タオルを畳んで置いても同じことができます。
ドリルはこれで十分です。種類を増やすより、同じドリルを10球やって何本触ったか数えるほうが効きます。8球触っていたのが3球になれば、それが上達した証拠。感覚が良かったかどうかは、この際どうでもいい。
芝の打席が使えるなら、削れた場所も毎球見ておきます。ボールの先が飛んでいれば合格、手前が抉れていたら1つ目の確認に戻る。それだけの往復です。
コースで出たときの応急処置
ラウンド中にスイングを直すのはやめましょう。18ホールしかないのに実験を始めると、残りが全部溶けます。
その場でやるのは、クラブを指2本ぶん短く持つこと。アドレスの時点で体重を左に6対4で置いて、そのまま動かさないこと。あとは振り幅を8割に落とします。
短く持つと最下点が浅くなるぶん、ダフったときの被害が小さくなります。飛距離は落ちるので、番手を1つ大きくして帳尻を合わせる。7番で150ヤードのつもりなら6番で振ります。飛ばないことより、前に進まないことのほうが打数を食います。
1つ大きい番手に持ち替えるのは、ボールがきれいに乗っている前提の話です。球が沈んでいたり薄い芝の上だったりするなら、逆に短い番手(数字の大きいほう)で低く出して転がす。きれいに当てにいくより、確実に脱出したほうが安く済みます。
グリーン周りの30ヤード以内で出るダフリは、フルショットとは原因の比重が変わります。そちらはアプローチのミスパターン分析と対策にまとめました。
まとめ
犯人はひとつ、最下点です。ダフリもトップも、そこがボールの手前にあるから出ている。順番に潰して、練習場ではティーを1本置いて触った数を数える。進み具合は回数で見ます。
球を上げる仕事は、クラブに任せてください。前に運べれば、アイアンは合格です。使う番手を絞る考え方は100切りのためのアイアン基礎に、練習場での球数の配り方は効果的な練習メニューに書いています。
参考文献・データについて
最下点の位置(ボールの4〜5インチ先)は、海外のレッスン記事で使われている目安です(adamyounggolf.com)。ダフリとトップを最下点という同じ原因から説明する組み立ても、英語圏のレッスン記事では一般的です(caddiehq.com)。ボール位置やロフトの数値は一般的なクラブセッティングを前提にしています。スイングの癖によって効く順番は変わるので、確認の結果が合わない場合はレッスンプロに見てもらうのが早いです。
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