- 18ホールの目安は4時間〜4時間30分。前の組との間隔を開けすぎないのが基本
- 「自分の番が来てから考える」のがスロープレーの最大原因
- レディゴルフ(準備ができた人から打つ)の活用でペースが大幅に改善
- 同伴者への気配りは「プレーを急かすこと」ではなく「無駄な待ち時間を減らすこと」
スロープレーを防ぐ小さな工夫
ボールを探す時間が長い。打つ前にいつまでも素振りをしている。グリーン上でラインを読む時間が長すぎる。
スロープレーは同伴者だけでなく、後ろの組、さらにはコース全体のプレーペースに影響します。厄介に思えますが、少しの意識と工夫で大きく改善できるものです。
スロープレーになる5つの原因と対策
1. 打つ準備が遅い
対策: 他の人が打っている間に、自分の距離を確認してクラブを選んでおきましょう。順番が来たらアドレスに入ってすぐ打てる状態にしておくのが理想です。
2. ボール探しに時間がかかる
ルール上、ボールを探す時間は3分以内と定められています(R&Aルール18.2a)。
対策:
- ボールの落下地点を必ず見届ける。目印になる木や杭を覚えておく
- 同伴者にも「あのあたりに行きました」と声をかけてもらう
- 3分で見つからなければ潔く諦める。ロストボールのルールに従って処理
3. グリーン上の時間が長い
パットのラインを読む時間、マークの位置決め、グリーン上での会話。ここが最も時間のかかるポイントです。
対策:
- 他の人がパットしている間に、自分のラインを読んでおく
- ラインを読む時間は1パットあたり30秒以内を目安に
- カップインしたらすぐにボールを拾う
4. カート移動が遅い
ショットのたびにカートに戻って移動する、カートの位置が悪くて次のショットに時間がかかる。ここも積み重なると効いてきます。
対策:
- カートから降りるときに、使いそうなクラブを2〜3本持って歩く
- カートは常にグリーン方向(次のティーグラウンド方向)に停める
5. スコア記入のタイミングが悪い
グリーン上でスコアを記入していると、次の組がティーショットを待つことになります。
対策: スコア記入は次のホールのティーグラウンドで待っている間に行うのがベストです。
紙のスコアカードに全員分を記入するより、スマホアプリでサッと入力するほうが圧倒的に早い。グリーンを離れてからの移動中に記録できるのも利点です。
レディゴルフのすすめ
2019年のルール改定で、「準備ができた人から打つ」(レディゴルフ)が正式に推奨されるようになりました。
従来のルールとレディゴルフ
| 従来 | レディゴルフ |
|---|---|
| カップから遠い人が先に打つ | 準備ができた人から打つ |
| 順番待ちの時間が発生 | 待ち時間が大幅に減少 |
| 厳密な順番管理が必要 | 柔軟で効率的 |
レディゴルフであっても、前方に人がいないことを必ず確認してから打ちましょう。「打ちます」と声をかけてから打つ習慣をつけるのが大切です。
同伴者との気持ちよいコミュニケーション
やるべきこと
- ナイスショットには声をかける: 「ナイスショット!」の一言で場が和む
- ボール探しを手伝う: 同伴者のボールが見えにくい場所に行ったら一緒に探す
- ミスショットには触れない: あえて何も言わないのが一番の気遣い
- グリーン上ではラインを踏まない: 同伴者のパットライン上を歩かない
やらないほうがいいこと
- 求められていないアドバイス: スイングへの指摘は、聞かれない限り控える
- ため息や不機嫌な態度: 自分のスコアが悪くても態度に出さない
- スマホの音: 着信音やアプリの通知音はマナーモードに
実際のラウンドでは、場面ごとに少し意識するだけで流れが良くなります。ティーグラウンドでは打順を確認し、打つ人以外は後方で静かに待つ。「お先にどうぞ」の一言も気持ちがいいものです。フェアウェイでは全員のボール位置を把握し、自分のボールへ向かいながら使うクラブを準備しておく。グリーン周りでは旗竿の管理を分担し、遠い人のラインを踏まないよう動く。そして全員がカップインしたら、すみやかにグリーンを離れ、スコアは次のティーで記入します。
前半・後半の間(昼食休憩)
日本のゴルフ場では、前半9ホールと後半9ホールの間に昼食休憩を挟むスタイルが一般的です。
- 休憩時間は40〜60分が目安
- 時間オーバーするとスタート時間がずれて後半のペースに影響
- メニューが決まっていない場合は、入る前に決めておくとスムーズ
まとめ
スロープレー防止は「急ぐ」ことではなく「無駄を省く」ことです。最大のポイントは、打つ前の準備を事前に済ませておくこと。レディゴルフを活用して順番待ちを減らし、ボール探しは3分で潔く切り上げる。スコアの記入は次のティーで行い、何より同伴者へのリスペクトを忘れないこと。これだけでペースはずいぶん変わります。
ペースよくプレーできると、自分もリズムが良くなってスコアも安定しやすくなります。マナーとスコア、その両方にプラスになるんです。
参考文献・データについて
本記事のボール探索時間(3分)はR&A/USGAゴルフ規則18.2aに基づいています。プレー時間の目安は日本ゴルフ場経営者協会の推奨値を参考にしています。レディゴルフの推奨はR&Aルール6.4bに記載されています。
関連記事
プレーファストの実務:同伴者を待たせない18ホールの回り方
ラウンドの時間が消えるのは、打つ前の準備とボール探しとカート移動とグリーン上です。1打40秒の目安、レディゴルフの使い方、前の組との間隔の見方、3分ルールまで、今日から使える進行の段取りをまとめました。走らずに待ち時間だけを削るやり方です。
ゴルフマナー&エチケット完全ガイド
ゴルフのマナーとエチケットを完全網羅。ティーイングエリアからグリーンまで、場面別に守るべきマナーと理由を詳しく解説します。
コースレーティングとスロープレーティングとは?違いと見方を解説
コースレーティングは「コースの難易度」、スロープレーティングは「アマチュアにとっての相対的な難しさ」を示す指標。本記事では両者の意味・違い・計算方法・ハンディキャップとの関係・コース選びに活かす方法を解説します。
初ラウンドの準備ガイド:前日の持ち物から当日の時間割、手が止まる場面まで
ゴルフの初ラウンドを前日から当日まで通しで準備するガイド。忘れて痛い持ち物、受付からスタートまでの時間割、練習グリーンの使い方、そして打つ順番やボール捜索など初心者が実際に手を止める場面の切り抜け方をまとめました。
スコアカードの付け方とマーカーの役割:アテストから提出までの流れ
競技のスコアカードは誰が書き、誰が証明するのか。マーカーの役割、各ホールでの確認からアテスト(サイン)と提出までの流れ、書き間違いの訂正方法、少なく書くと失格になる規則3.3bの非対称まで、2023年改訂の現行ルールで解説します。
新ペリア方式とは:コンペのハンデ計算と幹事の設定ガイド
コンペ定番の新ペリア(ダブルペリア)方式を解説。隠しホール12ホールから算出する計算式(合計×1.5−72)×0.8、グロス102の計算例、上限やダブルパーカットなど幹事が事前に決めておくべき設定をまとめました。