- パット数はスコアの約36〜40%を占め、差がつくのはロングパットの距離感
- 3パットの最大原因は「距離感のミス」。方向より距離感を先に磨くべき
- パーオン時パット数こそが本当のパッティング力を測る指標
- HC20(平均スコア90台半ば)とスクラッチの差は「6ft以内の成功率」では9ポイントしかない
ハンディキャップの数字がすぐに出てこなくても大丈夫です。ふだんの平均スコアから引ける形にしました。まず自分の行を探してください。
36を切っていれば、日本人ゴルファーの平均より上です。パット数はMyGolfSpyとShot Scopeのハンディキャップ別データ、平均スコアへの換算はコースレート72を引いただけの目安です。1〜2打の幅は気にしなくて大丈夫。
なお、この表は海外の計測データで、後述するGDOの日本人平均(36.22パット)より2打ほど少なく出ます。母集団も数え方の慣習も違うので、海外の表と比べるときは表の中だけで、日本の数字と比べるときはGDOの36.22と、分けて見てください。パーオン率やフェアウェイキープ率まで並べて自分の位置を見たいときは、ハンディキャップ別ベンチマークに一覧があります。
パットだけで4打も損しているかもしれない
「ドライバーは当たったのに、グリーンで3パット」。ラウンドの帰り道で思い出すのは、だいたいこういう場面ではないでしょうか。
GDO(ゴルフダイジェスト・オンライン)の約12万人のデータによると、日本人ゴルファーの平均スコアは99.64に対し、平均パット数は36.22。スコアの約36%がパットです。上級者ほどこの割合は高くなり、40%前後になります。パットを軽く見ていると、スコアは縮まりません。
あなたのパット数、多い?少ない?レベル別の目安
ハンディキャップごとの平均パット数を見れば、自分の立ち位置がわかります。
MyGolfSpyがShot Scopeに提供を受けた計測データに基づく、ハンディキャップ別の平均パット数です。
| ハンディキャップ | 平均パット数 | 1ラウンドの3パット数 | 出典 |
|---|---|---|---|
| HC25 | 34.3 | 5.8回 | MyGolfSpy / Shot Scope |
| HC20 | 33.4 | 4.6回 | MyGolfSpy / Shot Scope |
| HC15 | 32.1 | 3.8回 | MyGolfSpy / Shot Scope |
| HC10 | 31.2 | 2.4回 | MyGolfSpy / Shot Scope |
| HC5 | 30.3 | 1.5回 | MyGolfSpy / Shot Scope |
| スクラッチ | 29.9 | 0.8回 | MyGolfSpy / Shot Scope |
総パット数はレベルが変わってもそれほど動きません。HC25とスクラッチの差は4.4打しかない。 一方で3パットの回数は0.8回から5.8回へと7倍に開きます。パットで差がついている場所は、 総数ではなく3パットのほうです。
パット数だけ見ると騙されることがあります。パーオン率が低いゴルファーは、アプローチが寄っているから短いパットが多い。結果、パット数が少なく見えるだけ。パーオン時と非パーオン時を分けて分析するのが鉄則です。
実際の画面ゴルスコでは、この内容を「パット分析」の画面で見られます。

平均パット数の計算方法と、数えるときの注意点
自分の数字を出すのは簡単です。数え方さえ間違えなければ、電卓もいりません。
パット数はグリーン上で打った回数だけを数えます。グリーンに乗る前にパターを使った場合、それはアプローチ扱いなのでパット数には入りません。ここを混同すると、実際より少ない数字が出てしまいます。
1ラウンド分を数えたら、あとは割るだけです。
平均パット数 = 総パット数 ÷ ラウンド数
たとえば直近5ラウンドが 34・36・33・37・35 なら、合計175を5で割って 35.0。これがあなたの平均パット数です。
OKパット(コンシード)を数えるかどうかは、最初に決めて統一してください。数えないと平均が実際より少なく出て、上の目安表と比べたときにズレます。仲間内でOKをもらった場合も、1打として数えておくほうが自分の実力に近い数字になります。
1ラウンドだけでは判断しない。 調子やグリーンの速さでパット数は上下します。5ラウンド以上をならして見ると、自分の実力帯が見えてきます。
ただし、この総パット数だけで「パットが上手いかどうか」は判断できません。その理由は後半の「パット数が少ない=パットが上手いとは限らない?」で説明します。
距離別のパット成功率、プロとの差はどこに?
パット距離が変わると、成功率ははっきり変わります。プロとアマの比較データがこちら。
PGAツアーのデータ(golf.com / pgatour.com)を見ると、5フィート(約1.5m)で80.7%、10フィート(約3m)で41.3%、20〜25フィート(約6〜7.5m)で12.5%。Shot Scopeのアマチュアデータでは、6フィート以内の成功率がスクラッチ92.8%、HC10で89.3%、HC20で84%。
この差から読み取れることは3つあります。
- 6フィート(約1.8m)以内は、HC20でも84%入る。ここはアマチュアとスクラッチの差が9ポイントしかない
- 10フィートを超えるとプロでも40%を割る。「2パット圏内に寄せる」のが現実的な目標
- 短いパットを磨いても伸びしろは9ポイント。パット数の差はむしろロングパットの寄せと3パットで生まれている
3パットはなぜ起きる?原因の半分は「距離感」
一般的なコーチングの知見に基づくと、3パットの原因はおおよそ次のような内訳になります。
- ファーストパットの距離感ミス: 全体の約半数。方向は合っていても、距離が合わなければ2パット目が長くなる
- ラインの読み間違い: 約4分の1。グリーンの傾斜を見誤るケース
- ショートパットのミス: 約2割弱。1m前後を外してしまう
- グリーンの傾斜への対応不足: 残りの1割弱
最大の敵は距離感です。方向性よりも先に取り組む価値があります。
自分がいつ・どの距離で3パットしているのかは、3パット分析:いつ・どこで・なぜ3パットするのかで距離別データを使ってさらに掘り下げています。
ファーストパットで「カップから1m以内に寄せる」ことを目標に。10m以上のロングパットでは、カップを直径3mの円として狙うイメージが有効です。
最初のパット距離をどう残すか
3パットの原因を後から追うには、最初のパットがどのくらいの距離だったかを残しておく必要があります。ただ、実測はまず無理です。ラウンド中に歩測している時間はありませんし、家に帰ってから「あれは何メートルだった?」と思い出しても当てになりません。
そこでゴルスコでは、最初のパットの距離を「短い(1パット圏内)」「中(2パット圏内)」「長い(3パット覚悟)」の3択にしました。2026年8月にこの形へ切り替えたところです。基準はグリーンで構えたときの感覚で、何メートルかは数えません。
見立てと結果がズレたホールが、そのまま練習の材料になります。1パット圏内のつもりだったホールで3パットが続くなら、崩れているのは1m前後のショートパットです。3パット覚悟の帯で2パットに収まっているなら、ラグパットは自分で思っているほど悪くない。距離を記録したホールが9つ以上たまり、帯が2つ以上に散らばると、パッティング分析のページに帯ごとの平均パット数と3パット率が出ます。
パット数改善の5ステップ
現在のパット数を正確に記録する
18ホールのパット数だけでなく、パーオン時とそれ以外のパット数を分けて記録します。
3パットの回数とホールを特定する
どのホールで3パットしたかを記録し、パターンを分析します。上りか下りか、最初のパットは寄せきれない距離だったのか。
ファーストパットの残り距離を改善する
ロングパットの距離感を磨くことで、セカンドパットの距離が短くなり、3パットが減ります。
1〜2mのショートパットを強化する
1〜2mのパット成功率を上げることで、パーパットやボギーパットを確実に沈めます。
定期的にパット数を追跡する
10ラウンド移動平均で推移を確認し、改善の効果を検証します。
「パット数が少ない=パットが上手い」とは限らない?
見落とされがちですが、パーオン時のパット数こそ真のパッティング力を示す指標です。
| 指標 | 90台プレーヤー | 80台プレーヤー | シングル |
|---|---|---|---|
| パーオン時パット数 | 2.10 | 1.95 | 1.78 |
| 非パーオン時パット数 | 1.85 | 1.75 | 1.65 |
| 全体パット数 | 34 | 33 | 31 |
非パーオン時のパット数が少ないのは、アプローチでピンに寄せてからパットしているためです。だからパーオン時のパット数を見る。距離帯ごとのパット力まで数値化したい方はSG:パッティング編をご覧ください。
パーオン率が低いゴルファーはグリーン近くからアプローチして短いパットが残るため、パット数が少なく見える場合があります。必ずパーオン時パット数で比較しましょう。
今日からできるパッティング練習法
距離感練習(ロングパット)
- 10歩パット: 10歩の距離からカップを狙わず、カップ手前30cm〜奥50cmに止める
- 3球ドリル: 5m、10m、15mの3つの距離を交互に打つ
- 時計回りドリル: グリーンの上下左右から同じ距離を打ち、傾斜の影響を体感
距離感がなぜズレるのか、どう矯正するのかはパッティングの距離感を鍛える科学的アプローチで詳しく解説しています。
方向性練習(ショートパット)
- 1mゲート通しドリル: カップ手前にティー2本でゲートを作り通す
- 連続10球チャレンジ: 1mから10球連続で入れる。外したらリセット
- 2mサークルドリル: カップの周囲2mに4球置き、全て沈める
まとめ
パット数はスコアの約36〜40%を占めます(GDO調べ: 平均パット36.22/平均スコア99.64)。まず取り組むべきは3パットの撲滅で、原因の約半数は距離感のミス。ロングパットを1m以内に寄せる練習と、1〜2mを確実に沈める練習をあわせて続ければ、パット数は着実に減っていきます。実力を測るときは、パーオン時パット数で見るのを忘れずに。
パットに自信がつけば、アプローチやティーショットにも余裕が生まれる。ゴルフ全体が好循環に入るきっかけ、それがパッティング改善です。
参考文献・データについて
本記事の統計データのうち、出典が明記されていない数値(3パット原因の内訳、パーオン時/非パーオン時パット数の比較など)は、一般的なゴルフコーチングの知見に基づく目安です。個人やコース条件により異なります。
- MyGolfSpy「How Many Putts Should You Have Per Round Based on Your Handicap?」 mygolfspy.com
- Shot Scope「Putting Make Percentages by Handicap」 shotscope.com
- PGA Tour「Putting Statistics」 pgatour.com
- Golf.com「PGA Tour Putting Make Percentages by Distance」 golf.com
- GDO/ゴルフ総研「パット数データ」 hm-golf.com
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