- ロブショット(フロップショット)は高く上げてほぼ転がさないショット。見た目は華やかだが高リスク
- 使うべき場面は限られている。90%のアマチュアは使わなくてもスコアは作れる
- 「ロブしか選択肢がない」場面だけで使う。他の選択肢があるなら別の方法を選ぶ
- 失敗した時のダメージが大きい。ダフリ→動かない、トップ→大オーバーの二択
憧れのロブショット、でも本当に必要?
プロがフワッと高く上げてピンそばにピタッと止める。テレビで見るロブショットは本当にかっこいい。
でも、あのショットをアマチュアがコースで使うべきかというと......ほとんどの場合、NOです。
ロブショットはショートゲームの中で最もリスクが高いショット。成功すれば劇的ですが、失敗した時のダメージが大きい。そしてアマチュアの成功率は決して高くありません。
この記事では「ロブショットを使うべき場面」と「使うべきでない場面」を明確にします。
ロブショットとは何か
ロブショット(フロップショットとも呼ばれる)は、SWやLW(60度)のフェースを大きく開いて、ボールを高く上げ、着地後ほとんど転がさないショット。
特徴をまとめると:
- 弾道: 非常に高い
- キャリー:ラン: ほぼキャリーのみ。着地後1〜2mしか転がらない
- 使うクラブ: SW(56度)かLW(58〜60度)
- スイング: 大きなスイングでゆっくり振る
- リスク: 高い
使うべき場面(本当に限られている)
ロブショットを使うべきなのは、他に選択肢がない場合だけです。
場面1:ピンが手前で、間にバンカーがある
グリーンエッジからピンまで5ヤードしかなく、間にバンカーがある。転がしではバンカーに入る。ピッチでも止まりきらない可能性がある。こんな時だけロブが選択肢に入ります。
場面2:砲台グリーンでピンが手前エッジ近く
グリーンが高い位置にあり、落としどころがほとんどない。ピンのすぐ近くに落として止めるしかない状況。
場面3:深いラフでボールが沈んでいて、すぐ目の前がグリーン
ボールが深いラフに沈んでいて、低い球が打てない。でもピンはすぐ近く。フェースを開いてラフの下からボールをすくい出す。
上の3つの場面でも、まず「ピンから離れた安全な場所に打つ」という選択肢を検討しましょう。ピンから5m離れた安全な場所にピッチで打って2パットのボギーと、ロブを失敗してダブルボギー以上。どちらがスコア的に有利か、冷静に判断してください。
使うべきでない場面(こちらが圧倒的に多い)
花道からの寄せ
花道からなら転がしで十分。7番〜PWの転がしの方がはるかに安全で、結果もほぼ同じかそれ以上。
ピンまで距離がある時
ロブショットで30ヤード以上飛ばすのは、プロでも難しい。距離がある場合はピッチショットか、コントロールショットの方が適切。
ライが悪い時(硬い地面、薄い芝)
硬い地面やベアグラウンドからのロブショットは極めて難しい。フェースを開くとバウンスが地面に弾かれ、トップ(ホームラン)の確率が跳ね上がります。
プレッシャーがかかっている場面
スコアがまとまりそうな時、大事なホール。こんな場面でリスクの高いロブを選ぶのは、自らスコアを壊しに行くようなもの。
練習量が足りない時
ロブショットは練習量がものを言うショット。練習場でも十分に打ち込んでいないなら、本番で使うべきではありません。
それでもロブショットを打ちたい人へ:基本の打ち方
使うべき場面が来た時のために、基本は知っておきましょう。
フェースを大きく開く
SWまたはLWのフェースを時計の2時方向まで開きます。フェースが空を向くくらい。先にフェースを開いてから、グリップを握り直す。
オープンスタンスで構える
ターゲットの左を向いて立つ。フェースはターゲットに向いている状態。スタンスとフェースの向きがズレているのが正しい。
ボール位置は左足寄り
通常のアプローチより左足寄りにボールを置く。これがボールの下にヘッドを入れやすくする。
大きなスイングでゆっくり振る
飛距離は短いが、スイングは大きく。力まず、ゆっくりとしたテンポで振り抜く。加速しすぎると飛びすぎる。
フォロースルーをしっかり取る
インパクトで止めず、大きなフォロースルーを取る。フェースが空を向いたままフィニッシュ。
練習場では失敗しても構いません。フェースを思い切り開いて、大きなスイングで打つ。「こんなに開いても飛ぶんだ」という感覚を掴むことが大事。コースで使うかどうかは別の話。引き出しとして持っておく価値はあります。
ロブショットの代替案を持っておく
ロブが必要に見える場面でも、別の方法で対応できることが多い。
代替案1:ピンを狙わず安全な場所に打つ
ピンの近くに止める必要はありません。グリーンの中央に乗せて2パットでボギー。ロブを失敗してダブルボギーより確実に良い。
代替案2:PWのピッチエンドランで対応
SWのロブほど高くは上がらないが、PWのピッチエンドランでも十分止められる場面は多い。成功率が格段に上がります。
代替案3:バンカー越えならバンカーショットの打ち方で
バンカー越えの場面で、フェースを開いてバンカーショットのように打つ方法もあります。砂ではなく芝の上からですが、要領は同じ。
まとめ
ロブショットは「使える」ことより「使わない判断ができる」ことの方が価値がある技術。
- 使うのは「他に選択肢がない」時だけ -- 90%の場面では他の方法がある
- 転がし→ピッチ→ロブの優先順位 -- リスクの低い方から検討
- 失敗時のダメージを考える -- ダフリとトップの二択はスコアを壊す
- 「ピンを狙わない」も立派な選択 -- グリーン中央に乗せてボギーで十分
- 練習は引き出しとして -- コースで使うかは状況次第
かっこいいショットよりも賢いショット。それがスコアを作る秘訣です。
参考文献・データについて
本記事は一般的なゴルフコーチングの知見に基づいています。ロブショットの成功率や使用頻度は個人の技量やコース状況により大きく異なります。
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