- 日本のゴルフ場は驚くほど似た形をしている。18ホールの94%がパー72で、9割はパー3を4つとパー4を10、パー5を4つ持つ
- レギュラーティーの総距離は中央値6,686ヤード。半分以上が6,500〜7,000ヤードに収まる
- パー3の中央値は157ヤード、パー4は361ヤード、パー5は498ヤード
- 初めてのコースでも、この数字を知っていれば番手はだいたい決まる
初めてのコースの、最初のパー3
初めて行ったコースの3番、パー3。距離表示は165ヤード。
さて何番で打つか。ここで迷ったことがある人は多いと思います。私もキャディバッグを覗き込んで、7番か6番かで固まりました。
このとき本当に知りたいのは「165ヤードは長いのか短いのか」です。自分の中に基準がないから決められない。
そこで、日本のゴルフ場の距離を実際に数えてみました。ゴルスコが持っているコースデータのうち、各ゴルフ場の公式サイトから取り直した1,789コース、36,965ホールぶんです。
日本のゴルフ場の形
先に、意外だったほうから書きます。
18ホールのコース1,396のうち、パー72は1,313でした。94%です。
さらに、ホールの内訳まで見ると9割が同じでした。パー3が4つ、パー4が10、パー5が4つ。この組み合わせが1,395コース中1,265を占めます。
コースごとに個性はあります。でも骨格は共通していました。だから「今日のコースは特別に難しい」と感じたとき、その原因はたいてい構成ではなく、距離か、グリーンまわりか、その日の自分です。
パー別の距離
本題です。パー3、パー4、パー5がそれぞれ何ヤードなのか。レギュラーティーで数えました。
パー3の半数が142から172ヤードに入っていました。冒頭の165ヤードは、この範囲の上のほう。長めではあるけれど、特別に長いわけではない距離です。
最長も見ておくと、パー3で257ヤード、パー4で510ヤード、パー5で665ヤードのホールがありました。年に一度そういうホールに当たったら、それは記念だと思って諦めるのがいいと思います。
総距離の分布
コース全体ではどうか。
中央値は6,686ヤードでした。真ん中の半数は6,459から6,870ヤードです。
つまり日本でレギュラーティーから回るなら、たいてい6,500ヤード台から6,800ヤード台。ここでも幅は思ったより狭い。
コースの難しさは距離だけでは決まりません。同じ6,700ヤードでも、林が迫るコースと開けたコースでは体感がまるで違います。その差を数字にしたのがコースレーティングで、読み方はコースレーティングとスロープレーティングにまとめました。
番手選びに落とし込む
ここまでの数字は、実は準備に使えます。
パー3の半数が142〜172ヤード。この帯を1本で打てるようにしておくと、パー3の半分は「いつもの番手」で構えられます。多くのアマチュアだと6番から8番アイアンのどこかです。
パー4の中央値は361ヤード。ティーショットが220ヤード飛べば残り141ヤード、180ヤードなら残り181ヤード。練習場でいちばん打つべき番手は、この残り距離を打つ番手だということになります。
上の中央値と、自分の飛距離表を並べてみてください。142〜172ヤードに自信のある番手がなければ、そこが最初に埋めるべき穴です。飛距離表の作り方はクラブ別飛距離表の作り方にあります。
パー5の中央値は498ヤードです。2オンを狙える人は限られますが、3打で乗せる前提なら、498ヤードを3分割して166ヤードずつ。ここでもパー3と同じ距離帯が出てきます。
日本のコースを回るうえで、いちばん出番の多い距離帯は140〜175ヤードあたり、という結論になります。
数字を過信しないために
中央値はあくまで真ん中です。あなたが次に行くコースがその通りとは限りません。
それに、同じホールでもティーの位置は日によって動きます。レギュラーティーの後ろに立つか前に立つかで、10ヤードや20ヤードは平気で変わる。距離表示を見て番手を決める習慣そのものは、これらの統計より大事です。
コースごとの相性を数字で見る方法はコースマネジメントとリスク管理に書きました。そして、同じコースを回っても自分のスコアが何打揺れるのかは同じ人のスコアが1ラウンドでどれだけ揺れるかで測っています。
計測の方法と母数
引用していただける方のために、条件を書いておきます。
- 対象は、各ゴルフ場の公式サイトの記載から取り直した1,789コース、36,965ホール。2026年9月8日時点の集計
- このうち18ホールのコースは1,396。27ホール以上のコースと9ホールのコースは、総距離とパー構成の集計から外した
- 距離はレギュラーティー。レギュラーの記載がないホールはバックティーを使った
- 閉鎖済みのコースと、公式サイトに距離表がなく取り直せなかったコースは集計に入れていない
- 中央値と四分位は、ホール単位(パー別の距離)またはコース単位(総距離)で計算した
コース種別や設計者、グリーンの種類は、出所が公式サイトではないため、この記事では扱っていません。数えたのは距離とパーだけです。
まとめ
日本のゴルフ場は、9割が同じパー構成で、半分以上が6,500〜7,000ヤードに収まります。パー3の中央値は157ヤード、パー4は361ヤード、パー5は498ヤード。
初めてのコースで番手に迷ったとき、この数字が基準になります。そして練習場で最初に埋めるべきなのは、140〜175ヤードを1本で打てるようにすることでした。
よくある質問
レギュラーティーとバックティーで、どのくらい距離が変わりますか?
コースによって幅がありますが、18ホール合計で300ヤードから500ヤードほど長くなるのが一般的だと言われています。この記事の数字はすべてレギュラーティー基準なので、バックから回る方は少し長めに見てください。
パー72以外のコースは、何が違うのですか?
18ホールの6%がパー72以外でした。多いのはパー71と70で、パー4がひとつ多くパー5がひとつ少ない、といった構成です。パー66以下のショートコースも少数あります。規定打数が違うので、同じスコアでも対パーは変わります。
参考文献・データについて
この記事の数値は、各ゴルフ場の公式サイトに記載されたホール別の距離とパーを収集し、2026年9月8日に集計した自社データです。集計条件は本文の「計測の方法と母数」に書いたとおりです。個別のコース名を挙げたランキングは載せていません。バックティーとの差など、本文で出典を示していない一般的な目安については、コースや資料によって幅があります。
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