- HC15前後(平均スコア90前後)のアマチュアは1ラウンドで平均3〜4回の3パットが発生する
- 3パットの約70%はファーストパットの距離感ミスが原因
- 10メートル以上のパットが3パットの最大の発生源
- 3パットを1ラウンド1回減らすだけでスコアが1打改善する
3パットの出どころ
3パットが出ると、つい「パットが下手だから」で終わらせたくなります。でも記録をとってみると、3パットの大半は同じところから生まれているのがわかります。長いファーストパットです。
だから先に手をつけるのは、ロングパットのタッチです。カップに入れにいくのをやめて、カップを中心にした半径1.5メートルの円に止める。狙いをそこへ移すだけで、返しに残る距離が変わります。1メートル前後を外す癖も直したいところですが、順番は後で構いません。タッチを鍛えるドリルは90切りのパッティング:ロングパットの距離感を鍛えるにまとめました。
原因の切り分け方は単純です。いつ(どのホールで)、どこから(どのくらいの距離から)、なぜ(ファーストパットの距離感か、セカンドパットの精度か)。この3点に分けて見ると、打つべき対策がぐっと具体的になります。
3パットの発生頻度
ハンディキャップ別の1ラウンドあたりの3パット回数の目安です。
| ハンディキャップ | 3パット回数/R |
|---|---|
| HC20 | 4〜5回 |
| HC15 | 3〜4回 |
| HC10 | 2〜3回 |
| スクラッチ | 1〜2回 |
| PGAツアー | 0.5回以下 |
そもそも自分のパット数が多いのか少ないのか、レベル別の全体目安から確認したい方はゴルフの平均パット数はいくつ?レベル別の目安と3パットの減らし方をどうぞ。
3パットはどの距離から発生するか
3パットの発生率は、ファーストパットの距離に強く左右されます。
| ファーストパットの距離 | 3パット発生率(アマチュア) |
|---|---|
| 3m以内 | 5%以下 |
| 3〜5m | 5〜10% |
| 5〜8m | 10〜20% |
| 8〜12m | 20〜35% |
| 12m以上 | 35〜50% |
数字を見ると、3パットの多くは10メートル以上のファーストパットから生まれています。つまり根本原因は、長いパットの距離感にあることが多いわけです。
3パットの約70%は「ファーストパットが2メートル以上ショートまたはオーバーした」ケースから発生します。カップインの精度ではなく、ファーストパットの距離感を改善することが3パット削減の最短ルートです。
3パットの3つのパターン
ファーストパットの大オーバー
10メートル以上のパットで3メートル以上オーバーしてしまうケース。下りのパットや速いグリーンで発生しやすい。
改善策: 長いパットは「カップの1メートル手前」に止めるイメージで打つ。特に下りのパットは距離感を短めに設定する。
ファーストパットの大ショート
距離感が合わず、ファーストパットが3メートル以上ショートするケース。上りのパットや重いグリーンで多い。
改善策: ボールの転がりをイメージする練習を取り入れる。実際にカップまで歩いて距離感を確認する習慣をつける。
セカンドパットのミス
ファーストパットが1.5メートル以内に寄ったのに、セカンドパットを外すケース。精神的なプレッシャーや集中力の低下が原因。
改善策: セカンドパットのルーティンを確立する。「お先に」でパッとパットせず、しっかりラインを読んで構える。
3パットを減らすための練習法
ラグパットの距離感を磨く
練習グリーンで10メートル以上の距離を繰り返し練習します。カップを狙うのではなく、カップの周囲1.5メートルの円内に収めることを目標にします。
距離別のパット練習を行う
3メートル、5メートル、8メートル、12メートルの4つの距離を設定し、各距離から5球ずつ打ちます。距離ごとの振り幅の感覚を体に覚えさせることが目的です。
下りパットの練習を重点的に
3パットは下りの速いラインで多発します。練習グリーンで意識的に下りのロングパットを選んで練習しましょう。
3パットとアプローチの関係
3パットの根本原因が「パットの距離感」にあるのは確かですが、もう一段掘り下げると、アプローチでグリーンの遠い場所に乗せていることが背景にある場合も多いです。
たとえばパーオン時のファーストパット平均距離が12メートルなら、そもそもアプローチの精度に課題があります。ピンから10メートル以内にアプローチを着地させる頻度が上がれば、ロングパットの回数が減り、結果として3パットも減っていきます。
3パットの改善は2つの方向から
改善は2つの方向から効きます。ひとつはアプローチ。ピンに近づけて乗せられれば、そもそも長いファーストパットが減ります。もうひとつはパッティングの距離感そのもの。ファーストパットの精度が上がれば、3パットを直接防げます。両方に手をつけると、効果は足し算以上になります。
3パットの記録と追跡
3パットを減らす出発点は、正確に記録することです。
- どのホールで3パットしたか
- ファーストパットの距離はどのくらいだったか
- ファーストパットはショートしたかオーバーしたか
- セカンドパットの距離はどのくらいだったか
これらを5ラウンド分記録すると、自分の3パットパターンが見えてきます。
上の距離別の表はメートルで区切ってありますが、ラウンド中に歩測している人はまずいません。ゴルスコの入力欄も2026年8月から実測をやめ、最初のパットの距離は短いか中くらいか長いかを感覚で選ぶ3択になりました。
距離を選んだホールが9つ以上たまり、2つ以上の帯に分かれていれば、パット分析のページに帯ごとの平均パット数と3パット率、その帯に入ったホール数が並びます。刻みは粗いですが、上の一般値の表が自分の数字に置き換わります。長い帯にホールが偏っているなら、直すのはパットより前の1打です。
まとめ
3パットは運ではなく、パターンのある問題です。約7割はファーストパットの距離感ミスから始まり、その多くが10メートルを超える長いパット。だからこそ、カップインを狙うより「1.5メートル以内に寄せる」ラグパット練習がいちばん効きます。アプローチでピンに近づけられれば、長いパットそのものが減っていきます。
3パットを1ラウンドに1回減らせれば、それだけでスコアは1打縮まります。まずは、自分がどの距離で3パットしているのかを記録するところから始めましょう。
参考文献・データについて
本記事のパッティング距離別統計はPGAツアー公式統計およびShot Scopeの公開データを参照しています。3パット発生率の目安はゴルフコーチング業界の一般的な知見に基づきます。
- PGA Tour「Putting Distance Statistics」 pgatour.com
- Shot Scope「Putting Statistics by Handicap」 shotscope.com
- Mark Broadie『Every Shot Counts』(2014, Avery)
- Dave Pelz『Dave Pelz's Putting Bible』(2000, Doubleday)
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