スコア改善Reading

フェードとドローの基本:意図的に曲げる技術

フェードボールとドローボールの打ち方を基本から解説。意図的にボールを曲げることで、コース攻略の幅が広がります。

ゴルスコ編集部
GOLSCO Editorial
2026年5月7日6分で読めます
#フェード#ドロー
この記事のポイント
  • フェード=左から右に曲がる球。ドロー=右から左に曲がる球(右利きの場合)
  • 曲げる原理は「フェースの向き」と「スイング軌道」の差で決まる
  • まずは自分の「持ち球」を把握する。そこから逆球を練習する順番が効率的
  • 80切り以上を目指すなら必須。100切り〜90切りは「持ち球を安定させる」が先

ボールを意図的に曲げられると、何が変わるか

まっすぐ打つのが精一杯なのに、なぜわざわざ曲げる必要があるのか。素朴な疑問だと思います。

理由は大きく3つ。まずドッグレッグホールの攻略です。右に曲がるホールではフェード、左に曲がるホールではドローが有利で、ホールの形状に合わせた球筋なら距離のアドバンテージも得られます。

次に、ピン位置を攻められること。グリーンの右端にピンがある時、フェードで右に曲げながらピンに向かう球を打てれば、ピンの左からアプローチするより安全に攻められます。

そしてトラブル回避。右にOBがあるホールでドロー(右から左)を打てば、ボールはOBから遠ざかる方向に飛びます。ミスしても被害が小さく済むわけです。

2つの球筋
フェードとドローを使い分ける
コース攻略の選択肢が倍増する

フェードとドローの仕組み

ボールが曲がる原理はシンプルです。

フェースの向き(インパクト時にフェースが向いている方向)とスイング軌道(クラブヘッドが動いている方向)に差があると、ボールにサイドスピンがかかって曲がります。

  • フェード: スイング軌道に対してフェースがやや右を向いている → 左から右に曲がる
  • ドロー: スイング軌道に対してフェースがやや左を向いている → 右から左に曲がる
「スライス」と「フェード」の違い

どちらも左から右に曲がりますが、スライスは意図せず大きく曲がるミスショット。フェードは意図的に小さく曲げるコントロールショット。同じ原理だけど、コントロールの有無が違います。ドローとフックも同様。


フェードボールの打ち方

1

スタンスをやや左に向ける(オープンスタンス)

ターゲットラインに対して、足のラインをやや左に向けます。これでスイング軌道がアウトサイドインになり、左から右への回転がかかります。

2

フェースはターゲットに向ける

スタンスは左を向いているが、フェースはターゲット方向に合わせます。これで「スイング軌道に対してフェースがやや右」の状態を作る。

3

スタンスなりにスイングする

特別なスイングは不要。スタンスの方向に沿って、いつも通りにスイング。セットアップが曲がりを作ってくれます。

フェードの特徴

  • 着地後のランが少ない(止まりやすい)
  • コントロール性が高い
  • やや飛距離が落ちる傾向

ドローボールの打ち方

1

スタンスをやや右に向ける(クローズドスタンス)

ターゲットラインに対して、足のラインをやや右に向けます。これでスイング軌道がインサイドアウトになり、右から左への回転がかかります。

2

フェースはターゲットに向ける

スタンスは右を向いているが、フェースはターゲット方向に合わせます。「スイング軌道に対してフェースがやや左」の状態。

3

スタンスなりにスイングする

フェードと同じく、スタンスの方向に沿って普通にスイング。

ドローの特徴

  • 着地後のランが出やすい(転がる)
  • 飛距離が出やすい
  • コントロールがやや難しい
こうなりがち
スイング中に手首を操作して曲げようとする → 再現性が低い → ミスが増える
おすすめ
セットアップ(スタンスとフェースの向き)で曲がりを作る → いつも通りにスイング → 再現性が高い

まずは「持ち球」を安定させる

ここでひとつ大事な話を。フェードとドローの両方を自在に打ち分ける必要は、すぐにはありません。

先にやるべきは、自分の「持ち球」を把握して安定させることです。ほとんどのゴルファーには「自然に出やすい球筋」があります。スライス気味の人はフェード系、フック気味の人はドロー系。それがあなたの持ち球です。

持ち球が安定すれば、コースマネジメントは格段にしやすくなります。「自分のボールはだいたいこの方向に曲がる」とわかっていれば、狙いどころが明確になりますから。

「まっすぐ打つ」より「曲がりをコントロールする」

実は「まっすぐな球」を打ち続けるのは最も難しい。フェースとスイング軌道が完全に一致する必要があるため。少し曲がる持ち球の方が安定しやすく、コースマネジメントもしやすいのです。


レベル別の目標設定

1

100切りを目指す人

ボールを曲げる練習はまだ不要。まっすぐ(に近い球)を安定して打てることが先。スライスやフックの矯正に集中しましょう。

2

90切りを目指す人

自分の持ち球を把握して活かす段階。「自分はフェード系」「自分はドロー系」と理解し、その球筋でコースを攻める。

3

80切りを目指す人

持ち球に加えて、逆球(持ち球がフェードならドロー)を打てるようになると攻略の幅が一気に広がります。両方を完璧に打つ必要はなく、「小さなドロー」「小さなフェード」くらいで十分。


練習場でのドリル

1

同じクラブで左右に打ち分ける

7番アイアンで、同じターゲットに対して「3球フェード→3球ドロー」を繰り返す。最初は大袈裟にスタンスを変えてOK。曲がる感覚を掴む。

2

ターゲットを使った実戦練習

練習場の150ヤード看板を「フェードで右から回す」「ドローで左から回す」。ターゲットがあると実戦に近い練習ができます。

3

9球ゲーム

高い球・普通・低い球 × フェード・ストレート・ドロー=9種類の球筋を打つ。上級者向けの練習ですが、挑戦する価値あり。

曲がりすぎたら?

意図より大きく曲がる場合は、スタンスの開き(閉じ)を小さくする。「ほんの少し」のアジャストで曲がり幅は大きく変わります。微調整を練習で見つけましょう。


まとめ

ボールが曲がる原理は、フェースの向きとスイング軌道の差。それだけです。曲がりはセットアップで作り、スイング中に小細工はしない。そして打ち分けの前に、まず自分の持ち球を安定させること。100切りの段階では曲げる練習はまだ要りませんし、本格的に取り組むのは80切りを目指す頃からで十分です。

「まっすぐ」にこだわりすぎないこと。少し曲がる球のほうがコントロールしやすいですし、ボールを自在に操れるようになると、ゴルフの楽しさが一段階上がります。


参考文献・データについて

本記事のボールの曲がる原理は物理学とゴルフの弾道学に基づいた一般的な説明です。実際の曲がり幅はクラブ、スイングスピード、ボールの種類などにより異なります。


ゴルスコ編集部

ゴルフスコア分析アプリ「ゴルスコ」の編集部です。データとスタッツに基づいたゴルフ上達のヒントをお届けします。

関連記事

ラフからの脱出術:深さ別の最適クラブ選択

ラフからの脱出術:深さ別の最適クラブ選択

ラフからのショットを深さ別に解説。浅いラフ・中程度のラフ・深いラフそれぞれの最適なクラブ選択と打ち方を紹介します。

パー72コースの攻略戦略:スコア帯別プランニング

パー72コースの攻略戦略:スコア帯別プランニング

パー72コースをスコア帯別に攻略する戦略を解説。100切り、90切り、80切りそれぞれの目標設定とコースマネジメントの考え方をデータで分析します。

フェアウェイバンカーからの打ち方:クリーンヒットのコツ

フェアウェイバンカーからの打ち方:クリーンヒットのコツ

フェアウェイバンカーからのショットを解説。グリーン周りバンカーとは全く違う打ち方が必要なフェアウェイバンカーの攻略法を紹介します。

グリーン周りバンカーの基本:恐怖心を克服する

グリーン周りバンカーの基本:恐怖心を克服する

グリーン周りバンカーショットの基本を徹底解説。恐怖心の原因を理解し、正しい打ち方と練習法で「バンカーが怖い」を克服しましょう。

パンチショット(低い球)の打ち方と使いどころ

パンチショット(低い球)の打ち方と使いどころ

パンチショット(低い球)の打ち方を解説。風が強い日、林からの脱出、木の下を通す場面で使える実践的な技術とコツを紹介します。

傾斜地からのショット:4パターンの打ち方

傾斜地からのショット:4パターンの打ち方

ゴルフの傾斜地(つま先上がり・つま先下がり・左足上がり・左足下がり)からの打ち方を解説。4つのパターンを理解すれば、傾斜地でも安定したショットが打てます。