- ゴルフのデータは「測る」「貯める」「読む」の3層に分かれる。ウォッチが強いのは前の2つ
- 貯めたスコアが上達に変わるのは、読む工程を誰かがやったとき
- スコアとパット数さえあれば、パーオン率もリカバリー率も後から計算できる
- 数字は自分の過去と比べるか、同じレベル帯の目安と比べる。プロと比べても何も出てこない
貯まったスコアの行き先
Garmin Approach を1シーズン使うと、ラウンド履歴がそこそこの量になります。飛距離も残っているし、スコアも並んでいる。それなのに「で、自分は上手くなったのか」と聞かれると答えに詰まる。そういう話をよく聞きます。
これは記録の付け方が悪いわけではありません。むしろ逆で、記録はもう十分に貯まっています。足りないのはその先の工程です。
測る、貯める、読む
ゴルフのデータは3つの層に分かれます。
コース上で距離を測る層。ラウンドが終わったあとスコアを残す層。そして、残った数字から次に何をすべきかを引き出す層です。
ウォッチが得意なのは前の2つです。ピンまで何ヤードかを教えてくれるし、ショットの飛距離も勝手に記録してくれる。ここは専用ハードの独壇場で、Webサービスがどう頑張っても敵いません。距離計そのものの選び方はゴルフ距離計の選び方にまとめています。
一方で3つ目の層は、機械が測れるものではありません。数字を並べ替えて、どこで打数を失っているのかを名指しする作業です。ここは人間かソフトウェアがやるしかない。多くの人が「記録は貯まったのに上達しない」と感じるのは、この工程が空白のままだからです。
スコアとパット数だけで分かること
意外に思われるかもしれませんが、ホールごとのスコアとパット数の2つがあれば、かなりの指標が後から計算できます。
パーオンしたかどうかは、スコアからパット数を引けば分かります。パー4で「スコア5、パット2」なら、グリーンに乗るまでに3打かかった計算です。規定は2打なので、これはパーオンを逃しています。同じ引き算を18ホール分やれば、パーオン率が出ます。
パーオンを逃したホールだけを取り出して、そのうち何ホールをパーで上がれたかを数えれば、グリーン周りのリカバリー力が見えます。3パット以上のホールを数えれば、パットで落としている打数が分かる。
つまり、追加で記録を増やさなくても、いま手元にあるスコアカードから引き出せるものはまだ残っています。
原因と、次の一手
数字が出たあとに残るのが、なぜそうなったのか、次に何をすべきかという問いです。
パーオン率が12%だと分かったとして、それが高いのか低いのかは単体では判断できません。同じくらいのスコアで回る人の目安を知って初めて、自分が平均より下だと分かります。ハンディキャップ帯ごとの目安はハンディキャップ別ベンチマークに一覧があります。
さらにその先があります。パーオン率が低いとき、原因はティーショットで曲げていることかもしれないし、セカンドの距離感かもしれない。フェアウェイキープ率とパーオン率を並べれば、どちらが犯人かの見当がつきます。片方だけ見ていても分かりません。
この「並べて比べる」作業が、貯めたデータを上達に変える工程です。
手で入れ直すか、写真で取り込むか
読む工程をやるには、まず数字を持ってくる必要があります。
いちばん確実なのは手入力です。18ホール分を打ち込むのは面倒ですが、パット数もフェアウェイの左右も同時に入れられるので、後から使える情報の量は最大になります。
もう少し楽をしたいなら、スコアカードの画面を撮って読み取らせる方法があります。手順と、読み取れるもの・読み取れないものはGarminのスコアカードを撮って取り込む手順に書きました。
どちらにしても、1ラウンド分を移すのに数分です。1シーズン分をまとめて移すなら、直近の5ラウンドか10ラウンドだけで十分に傾向は出ます。
まとめ
スコアが貯まっているのに上達の実感がない、という状態は、記録が足りないのではなく読む工程が抜けているだけです。
手元のスコアとパット数から、パーオン率もリカバリー率も3パット率も計算できます。それを同じレベル帯の目安と並べると、自分がどこで打数を落としているかが名前を持って出てきます。あとはそこを練習すればいい。
測るのはウォッチに任せて、読むところを別に用意する。役割を分けるだけで、貯めた記録が次のラウンドに効きはじめます。
参考文献・データについて
本記事のパーオン率などの目安は、一般的なアマチュアゴルファーの統計的な傾向に基づく概算値です。特定の大規模調査に基づくものではありません。
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