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テンプラとチョロの直し方:正反対に見えて犯人は同じ

テンプラとチョロは正反対のミスに見えて、どちらも上から打ち込む軌道から出ています。ティーの高さの基準、頭をボールの後ろに残す確認手順、クラウンに残る傷の見方、ラウンド中の応急処置までまとめました。飛ばないミスはOBより安い、という被害額の話も添えています。

ゴルスコ編集部
GOLSCO Editorial
2026年9月7日7分で読めます
#テンプラ#チョロ#ドライバー
この記事のポイント
  • テンプラは真上に上がる球、チョロは頭を叩いて転がる球。逆に見えて、上から打ち込む軌道という同じ犯人を持つ
  • ミスのたびにティーの高さを動かさない。基準はクラウンからボールが半分見える高さ
  • 直す順番はティーの高さ、頭の位置、軌道。チョロが増えた日は力みも疑う
  • どちらも前に残るミスで、OBよりずっと安い。ラウンド中は曲げないことを優先して、修正は練習場へ

真上に上がる球と、地面を這う球


ドライバーのミスの話は、スライスフックと引っ掛けに続いて3本目です。今回は曲がらないミス。打った瞬間に真上へ上がってティーグラウンドの少し先に落ちるテンプラと、地面を這って50ヤードで止まるチョロを扱います。

この2つ、見た目は正反対です。片方は上がりすぎで、片方は上がらない。だからテンプラの直後はティーを低くしたくなるし、チョロの後は高くしたくなります。

私はこの往復を実際にやりました。テンプラが出るたびにティーを少しずつ低くしていって、最後はほとんど地面すれすれ。そこで出たのはチョロです。高さをいくら動かしても出口がなかったのは、原因が高さではなかったからでした。

上から入る軌道という共通の犯人


ドライバーは、ヘッドが最下点を過ぎた上がり際でボールを捉えるのが自然なクラブです。ボールをティーで浮かせているのはそのためで、地面にあるボールを上から捉えるアイアンとは前提が逆になります。

そこへアイアンの感覚のまま上から打ち込むと、何が起きるか。

ミス当たっている場所直前に起きていること
テンプラ
フェースの上端からクラウン(ヘッドの天面)
上から入ったヘッドがボールの下へ潜り込む
チョロ
ボールの上半分
手前で最下点を迎え、上がり際のヘッドの下側が頭を叩く

ヘッドが鋭角に降りてくると、浮いているボールの下へフェースの上側が潜り込みます。当たるのはフェースの上端か、その先のクラウン。ロフトのない場所に当たるので、前へ飛ぶはずの力が縦に化けて、球は真上に上がります。これがテンプラ。

同じ軌道のまま、潜り込む前にヘッドが浮いたり、力んで体が伸び上がったりすると、今度はボールの頭側を叩きます。これがチョロです。アイアンのダフリとトップが最下点ひとつの表と裏だったのと、そっくり同じ関係です(ダフリとトップの直し方)。

軌道を鋭角にしている犯人は、多くの場合2つ。飛ばそうとして体が目標方向へ突っ込むことと、ティーの高さが毎回違うことです。

テンプラとチョロの値段


直す前に、このミスの被害額を見ておきます。というのも、思っているほど高くないからです。

2.2打
OB1回あたりの実質コスト
ペナルティ1打に打ち直しの距離損失が乗る概算。テンプラとチョロはここまで失わない

チョロで150ヤードしか進まなくても、ボールは目の前にあって、2打目を普通に打てます。テンプラも飛距離を失うだけでペナルティはありません。一方OBは、1回で実質2.2打前後を失う計算になります。恥ずかしさならチョロが最悪ですが、スコアの帳簿の上では、曲がって消えるミスのほうがずっと重い。

だからラウンド中の目標は、テンプラとチョロをゼロにすることではありません。前に残ってさえいれば、その日は成立します。とはいえ毎ホール続けば話は別なので、練習場では軌道から直します。

直す手順


1

ティーの高さを固定する

クラウンからボールが半分見える高さが一般的な基準です。ティーをつまむ指の位置を決めて、毎回同じ深さまで刺します。そしてミスが出ても高さは動かさない。高さを疑っていいのは、軌道を確認し終えた後です。

2

頭をボールの後ろに残す

テンプラ対策の中心です。アドレスで頭がボールより目標側に出ていないかを確認して、インパクトまでボールの右側面(右打ちの場合)を見たまま振ります。頭が目標へ突っ込むと、軌道は勝手に鋭角になります。飛ばしたい日ほど出る動きです。

3

ゴムティーだけを払う素振りをする

練習場のゴムティーにボールを乗せず、ティーの頭を軽く払う素振りを10回。上から入るとティーを強く叩くか、手前のマットを擦るので、自分の軌道がすぐ分かります。払える振り方のままボールを乗せて、同じスイングを繰り返します。

4

チョロが出る日は短く持って8割で振る

チョロは力んで体が伸び上がった日に増えます。クラブを指2本ぶん短く持って、振り幅を8割に落とす。それで出なくなるなら、犯人は軌道ではなく力みです。飛距離は落ちますが、当たれば十分前へ進みます。

ティーの高さで帳尻を合わせない

ミスのたびに高さを変えると、軌道の問題がいつまでも高さの問題に見え続けます。基準の高さに固定して軌道を直すのが、遠回りに見えて近道です。私のように地面すれすれまで下げてから気づくのは、おすすめしません。

クラウンの傷


テンプラの動かぬ証拠は、クラウンに残ります。フェース上端との境目あたりに付く白い擦り跡です。ボールの塗料なので、乾いたタオルや専用のクリーナーで薄くなることもありますが、深くえぐれた跡はそのまま残ります。

私は買って1ヶ月のドライバーのクラウンに三日月形の跡を付けて、しばらくヘッドカバーを外すたびに憂鬱でした。ただ、この跡は原因究明には最良の手がかりです。跡がある以上、ヘッドは確実に上から潜り込んでいます。球筋の記憶は当てになりませんが、傷は嘘をつきません。

クラウンに届く前に気づく方法

フェースに打点確認シールを貼っておくと、調子が落ちてくるにつれて打点が上端へ寄っていく様子が見えます。打点が上に寄り始めた時点で頭の位置を確認すれば、傷が増える前に手を打てます。

ラウンド中の応急処置


コースでは直さない。スライスの記事から3本続けて同じことを書いていますが、テンプラとチョロも例外ではありません。

やることは2段階です。まず、ティーは基準の高さのまま、クラブを指2本ぶん短く持って8割で振る。それでも2連発したら、そのホール以降はドライバーを置いて3番ウッドかユーティリティに持ち替えます。持ち替えは逃げではなく、被害額の小さいほうを選ぶ計算です。クラブ選びを含めたティーショットの組み立ては100切りのためのドライバー戦略に書きました。

こうなりがち
テンプラのたびにティーを低くする → 次はチョロが出て、高さの往復が始まる
おすすめ
高さは基準のまま短く持って8割 → 軌道の修正は次の練習場で

まとめ


テンプラとチョロは、上から打ち込む軌道が生んだ表と裏です。ティーの高さを固定して、頭をボールの後ろに残し、ゴムティーを払う素振りで軌道をならす。チョロが増えた日は力みも疑って、短く持って8割で確かめる。

それでもコースで出てしまったら、直さずにその日を乗り切ってください。前に進んでさえいれば、ドライバーのミスとしては安いほうです。本当に警戒すべきは、直そうと実験を始めた後に出てくる曲がるミスのほうです。

よくある質問


テンプラ防止にはティーを低くすればいいのですか?

低くすれば当たる場所は下がりますが、上から入る軌道が残ったままなので、今度はチョロや低い弾道のミスに移ることが多いです。高さは基準(クラウンからボール半分)に固定して、頭の位置と軌道のほうを直すのが結局近道です。

チョロの原因はヘッドアップですか?

頭が早く上がる動きが混ざることはありますが、顔を残す意識だけで直るケースは少ないと言われています。力んで体が伸び上がり、ヘッドがボールに届いていないことのほうが多いようです。短く持って8割で振って出なくなるなら、犯人は力みです。

参考文献・データについて


本記事の数値はコーチングの現場で使われる一般的な目安で、特定の調査データを参照したものではありません。ティーの高さの基準はヘッドの形状や打ち方によって変わります。OB1回の実質コストは、ペナルティ1打と打ち直しで失う距離を合わせた概算です。


ゴルスコ編集部

ゴルフスコア分析アプリ「ゴルスコ」の編集部です。データとスタッツに基づいたゴルフ上達のヒントをお届けします。

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