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SG:グリーン周り編——寄せの実力を数値化

ストロークスゲインド: Around the Greenの仕組みと改善法を解説。チップ・ピッチ・バンカーの実力を数値で見える化し、ショートゲーム上達のヒントを提供します。

ゴルスコ編集部
GOLSCO Editorial
2026年5月10日5分で読めます
#SG#グリーン周り
この記事のポイント
  • SG: Around the Greenはグリーン周り30ヤード以内(グリーン外)のショットを評価
  • ショートゲームはスコア差の約17%を占める。パッティング(15%)より影響が大きい
  • アマチュアの最大の課題は「ダフリ・トップ」によるグリーンに乗らないミス
  • 転がしアプローチが統計的にもっとも安定した選択肢

「寄せが上手い」を数字で証明する

「あの人は寄せが上手い」という評価は、たいてい印象でできています。1ラウンドに1〜2回のナイスアプローチが記憶に残り、その間の平凡な寄せは忘れてしまう。自己評価となればなおさらです。

SG: Around the Greenは、グリーン周りのショットをすべて数えて評価する指標です。記憶に残る1打ではなく、寄せの「平均的な実力」が数字になります。


SG: Around the Greenの対象

このカテゴリの対象は以下の条件を満たすショットです。

  • グリーンの外にボールがある
  • グリーンエッジから約30ヤード以内
  • グリーン上のパットは含まない

つまり、チッピング、ピッチショット、グリーンサイドバンカーショット、ラフからの寄せなどが該当します。


スコアへの影響度

ブロディ教授の研究では、Around the Greenがスコア差に占める割合は約17%です。

意外に思われるかもしれませんが、パッティング(約15%)よりもショートゲームのほうがスコア差への影響が大きいのです。

約17%
SG: Around the Greenのスコア差への寄与
パッティング(約15%)を上回る。ショートゲームの改善は効果が大きい

「寄せ」のどこで差がつくのか

グリーンに乗るかどうか

アマチュアの寄せで最大の問題は、そもそもショットがグリーンに乗らないことです。ダフリやトップで行ったり来たりすると、1打で済むはずの寄せが2打・3打になります。

プロとアマの差は「ピンに寄る精度」の前に、「まずグリーンに確実に乗せる」という基本的な部分で生まれています。

残りのパット距離

グリーンに乗った場合でも、ピンから10メートルに乗せるのと3メートルに乗せるのでは、次のパットの期待打数が大きく異なります。SGにはこの差もそのまま反映されます。

まずは「乗せる」ことを優先

寄せワンを狙う前に、100%グリーンに乗せられるショットを選択しましょう。ダフリ・トップのリスクがある難しいショットより、転がしで確実にグリーンに乗せるほうがSGは良くなります。


状況別のSG分析

SG: Around the Greenは、状況別に分けて見るとさらに使いやすくなります。

状況アマチュアの傾向難易度
花道からの転がし
比較的安定。これを基準にする
低い
ラフからのピッチ
ダフリが増える。ボールの沈み具合に注意
中程度
グリーンサイドバンカー
脱出失敗が最大のロス要因
高い
下り傾斜へのアプローチ
オーバーしてグリーン反対側へ
高い

バンカーの影響

Shot Scopeのデータによると、アマチュア(HC15前後・平均スコア90前後)のグリーンサイドバンカーからの平均寄せ距離は約7〜8メートル。一方、花道からの寄せなら約4〜5メートル。バンカーに入るだけでパーセーブの確率が大幅に下がります。

こうなりがち
難しいロブショットでピンを狙う → ダフリやトップのリスク大
おすすめ
転がしで確実にグリーン中央へ → 安定してSGがプラスに

SG: Around the Greenを改善する方法

1

転がしアプローチを基本にする

ボールが花道にあるなら、パターやウェッジでの転がしを第一選択にします。空中に上げるショットより再現性が高く、大きなミスが起きにくいのが利点です。

2

バンカーの脱出率を最優先で改善する

バンカーに入ったとき、まず「1打で出す」ことを目標にします。ピンに寄せることより脱出の確実性が先です。HC20前後では脱出率を90%以上にすることが最初の目標です。

3

距離感の基準を作る

ウェッジのキャリー距離を10ヤード刻みで把握します。フルショットだけでなく、ハーフショットやクォーターショットの距離を練習で確認しておくと、グリーン周りの精度がはっきり上がります。


練習場でできるSG改善ドリル

1

10ヤード・20ヤード・30ヤードの打ち分け

3つの距離を正確に打ち分ける練習です。同じクラブで振り幅を変えて距離をコントロールする感覚を養います。

2

バンカー脱出ドリル

バンカー練習場で10球連続脱出を目標にします。飛距離や方向は気にせず、とにかくグリーン面に乗せることだけに集中します。

3

傾斜からの寄せ

コースの練習グリーン周りで、つま先上がり・つま先下がり・左足上がり・左足下がりの4つの傾斜から練習します。


まとめ

SG: Around the Greenは、チップもピッチもバンカーも含めたショートゲーム全体を数値化する指標です。スコア差の約17%を占め、パッティングより影響が大きい。この事実だけでも、練習の配分を考え直す価値があります。

改善の順番は地味です。まず「グリーンに確実に乗せる」。転がしを基本にして、バンカーは寄せるより先に脱出率を上げる。派手さはありませんが、SGの数字はこの順番で動いていきます。「寄せの名人」を目指すのは、そのあとで十分です。


参考文献・データについて

本記事のSG理論と影響度はMark Broadie教授の研究に基づいています。バンカー・アプローチの統計はShot Scopeの公開データを参照しています。

  1. Mark Broadie『Every Shot Counts』(2014, Avery)
  2. PGA Tour「SG: Around the Green Statistics」 pgatour.com
  3. Shot Scope「Short Game Statistics by Handicap」 shotscope.com
  4. Dave Pelz『Dave Pelz's Short Game Bible』(1999, Broadway Books)

ゴルスコ編集部

ゴルフスコア分析アプリ「ゴルスコ」の編集部です。データとスタッツに基づいたゴルフ上達のヒントをお届けします。

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